食道は咽頭に続く部分で、第6頸椎の高さで始まり、脊柱の前、気管の後ろを通って胸腔に入る。さらに心臓の後ろを下降して、横隔膜を貫き(食道裂孔)、胃に達する。長さが約25cmの前後に圧平された管状器官である。
食物が通過するときは内腔は拡張する。食物は食道の筋層の蠕動運動により送られるので、横臥していても食べた物を飲み込むことができる。食道は生理的に狭窄を示す場所が3ヶ所ある。
1) 食道の入り口(輪状軟骨の後ろ):第6頸椎の高さ
2) 気管分岐部の高さ(大動脈弓との交叉):第4〜5胸椎の高さ
3) 横隔膜を貫くところ(食道裂孔):第4〜5胸椎の高さ
肝硬変症のときには食道下部の内壁に静脈瘤ができ、それが破れて大出血を招くことがある。(p.77 食道)
【関連問題】
[kanren postid=“2237”]
コメント