左右の肺に挟まれ、前方は胸骨に、後方は脊柱に固まれた、胸郭の中央部を縦隔という。縦隔は心臓より上方の上部と、下方の下部に分けられる。下部はさらに心臓を中心として前・中・後部に区分される。
縦隔の区分
- 縦隔上部:前は胸骨柄。後ろは第1〜4胸椎で境界され、上は胸郭上口、下は心臓の下縁で境界される。
- 縦隔前部:胸骨と心臓との間の狭い部位。
- 縦隔中部:心臓および心臓に出入りする大血管。
- 縦隔後部:前は心臓後面、後ろは第5〜12胸椎で境界される。
縦隔の各区分に含まれる構造物
上部 | 胸腺, 気管, 食道, 大動脈弓, 上大静脈, 腕頭静脈, 奇静脈, 胸管, 横隔神経, 迷走神経, 交感神経幹 | |
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下部 | 前部 | 胸腺の下部, 内胸動脈 |
中部 | 心臓, 上行大動脈, 肺動脈, 肺静脈, 上大静脈, 横隔神経 | |
後部 | 気管支, 食道, 胸大動脈, 奇静脈, 半奇静脈, 胸管, 迷走神経, 交感神経幹 |
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