系統10 運動器系– category –
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系統10.2 全身の骨
頭蓋の縫合(冠状縫合・矢状縫合・ラムダ縫合・鱗状縫合)
板状の頭蓋骨の間は、多数の膠原線維束が両骨の結合面を結合する。これを縫合といい、継ぎ目が複雑に屈曲する曲線になることが多い。 縫合の種類 冠状縫合:前頭骨と左右の頭頂骨との間にある縫合 矢状縫合:頭頂部で、左右の頭頂骨の間を矢状方向に走る縫... -
系統10.2 全身の骨
内頭蓋底と脳の位置関係
内頭蓋底の中央部では、前方から前頭骨、篩骨、蝶形骨、後頭骨が1列に並び、蝶形骨と後頭骨の間に割り込むように左右の側頭骨が位置する。 内頭蓋底は前頭蓋窩・中頭蓋窩・後頭蓋窩と階段状に低くなる。 前頭蓋窩:眼窩、鼻腔の上壁をなし、前頭葉を容れる... -
系統10.2 全身の骨
下顎骨の構造
下顎骨 Mandibula 顔面最下部にある顔面骨中、最も強大な骨。 頭蓋と関節で連結するただ1個の骨で、側頭骨と顎関節をつくります。 下顎骨は下顎体と下顎枝に分けられる。下顎体の上面は歯槽部で下顎の歯を入れる16個の歯槽を有する。 下縁正中部は... -
系統10.2 全身の骨
内頭蓋底の構成と通過する脳神経
とっつきにくい内頭蓋底の孔と通過する脳神経。 ポイントは「脳神経は番号でくくる!」です。 篩骨篩板:I 視神経管:II 上眼窩裂:III, IV, V1, VI 正円孔:V2 卵円孔:V3 内耳孔:VII, VIII 頸静脈孔:IX, X, XI 舌下神経管:XII 視神経管と舌下神経管は... -
系統10.1 運動器系総論
骨の組織構造
骨の組織構造 緻密質の構造を覚えるのにあたり、まずは血管の走行をおさえましょう。骨内部を走行する血管のルートとして、フォルクマン管とハバース管があります。 フォルクマン管:緻密質を短軸方向に走行 ハバース管:緻密質を長軸方向に走行 ハバース... -
系統10.2 全身の骨
関節の構造(関節軟骨・関節包・関節腔)
膝痛などに代表される関節の痛み。原因は一律ではないので、対処法もひとつではありません。より効率的な施術やセルフメンテナンスなどを目的として、ここでは「関節の構造」についてみてみます。 関節の構造 関節は2つ以上の骨を連結するものです。関節... -
系統10 運動器系
腋窩神経と三角筋・小円筋(外側腋窩隙を通過)
『腋窩神経と三角筋・小円筋』 腋窩後壁にある大円筋と小円筋の間には隙間があり、上腕三頭筋長頭によって内側・外側腋窩隙に2分されます。外側腋窩隙には腋窩神経、内側腋窩隙には肩甲回旋動脈が通り抜けます。 腋窩神経は後神経束から分かれる太い枝です... -
系統10 運動器系
小円筋の触察
『小円筋の触察』 肩甲骨下角を確認 肩甲骨下角より1,2横指頭方にある棘下筋と大円筋の間の溝を確認 溝に沿い上腕骨頭に向かい3横指ほどで小円筋を触れる (1横指ほどの幅をもつやや硬い筋腹) 触診力・触察力を高めるコツは、目的の筋肉をイメージすること... -
系統10 運動器系
横隔膜の3つの孔 (大静脈孔, 食道裂孔, 大動脈裂孔)・高さ・通過するもの
横隔膜は、胸腔と腹腔との境をなす円形の筋板で、胸郭下口のまわりから起こり、円蓋状に胸腔に向かって盛り上り腱中心に終わる。起始部は3部に分かれる。 胸骨部:剣状突起の後面から起こる。 肋骨部:肋骨弓の内面から起こる。 腰椎部:上位腰椎とその肋... -
系統10.3 体幹
横隔膜の3つの孔:大動脈裂孔・食道裂孔・大静脈孔
横隔膜の孔 大動脈裂孔:第12胸椎の椎体前面にあり、下行大動脈と動脈周囲交感神経叢(大内臓神経・小内臓神経など)、奇静脈、胸管などが通る。 食道裂孔:第10胸維の高さで大動脈裂孔の左前上方にあり、食道と、左右の迷走神経が通る。 大静脈孔:第8胸椎... -
系統10.3 体幹
胸腰筋膜と腰背腱膜
胸腰筋膜は、固有背筋を包み、浅背筋と上・下後鋸筋に被われる。椎骨の棘突起および棘上靭帯と肋骨角、腰椎肋骨突起および腸骨稜との間に張り、上方は項筋膜につづき、下端部は仙骨後面につく。腰部では下後鋸筋の筋膜、下部ではさらに広背筋の腱膜と重な... -
系統10.5. 下肢
内側大腿回旋動脈と外側大腿回旋動脈
内側大腿回旋動脈も外側大腿回旋動脈もともに大腿深動脈の枝である。 【大腿動脈 femoral artery:】 外腸骨動脈の続きで鼠径靭帯の下の血管裂孔より始まり、大腿三角の底部にある腸恥窩、内転筋管を経て、内転筋腱裂孔で膝窩動脈に続く。つまり上部では大... -
系統10.1 運動器系総論
関節の形状による分類
人体の運動の大部分は1つまたは2つ以上の関節を筋の収縮によって動かすことにより生じる。関節の動きの方向や範囲は、関節を構成する骨の形と動きを制限する靱帯によって決定される。関節面のある骨の部位はいろいろな形をしているが、一般に凸面を持つも... -
系統10 運動器系
筋の起始・停止一覧
【体幹の筋】 胸筋 浅胸筋 深胸筋 横隔膜 腹筋 前腹筋 側腹筋 後腹筋 会陰筋 背筋 浅背筋 深背筋 第1層(棘肋筋) 深背筋 第2層 (固有背筋) 体幹の筋 - 背筋 - 後頭下筋 【上肢の筋】 上肢帯の筋 上腕の筋 上腕の屈筋群 上腕の伸筋群 前腕の筋 前腕の屈筋... -
系統10.6 頭頚部の脈管
硬膜静脈洞
【硬膜静脈洞とは】 脳に分布する静脈は全て硬膜静脈洞に注ぐ。硬膜の外葉と内葉は通常密着しているが、正中部など一部の場所において外葉と内葉との間に隙間があり、そこに静脈血が集まる場所を硬膜静脈洞という。 硬膜静脈洞は内面はない内皮細胞で覆わ... -
系統10.5. 下肢
腸腰筋
腸骨筋と大腰筋は、鼠径靭帯の下にある筋裂孔を通って大腿前面に出て、共通の腱となり大腿骨の小転子に付く。両者は機能的にひとつの筋として働くので腸腰筋と呼ばれる。腸腰筋は股関節の最も強力な屈筋で、歩行時には大腿を挙上する働きがある。また股関... -
系統10 運動器系
寛骨の構造
【寛骨】 寛骨は腸骨、恥骨、坐骨の3つの骨が癒合してできる。思春期まではこの3つの骨はY字軟骨により結合しているが、成人ではY字軟骨は癒合し骨化して1つの寛骨となる。 このY字軟骨の会合部は寛骨臼の中心部にある。寛骨臼には三日月型の関節面(月状面...