【一問一答】7.1.7 内分泌系 – 性腺と性腺刺激ホルモン

【男性の性腺】

精巣では (　　　細胞) が男性ホルモンを分泌する

セルトリ細胞
ライディッヒ細胞

(解答) ライディッヒ細胞
精巣ではライディッヒ細胞が男性ホルモン (テストステロン) を分泌します。

ライディッヒ細胞は別名 (　　　細胞) ともいう

幹細胞
間細胞

(解答) 間細胞
ライディッヒ細胞は精細管と精細管の間 (間質) に存在するので、間細胞と呼ばれます。

※ 幹細胞は血球や表皮、粘膜上皮などに見られる「何度でも増殖し分化することができる細胞」のことをいいます。造血幹細胞や腸管上皮幹細胞、表皮幹細胞など。これらの幹細胞が存在することで細胞が枯渇せずにいられます。

※ 通常の体細胞は細胞分裂の度にテロメアという部分の長さが短くなっていき、テロメアが短くなりすぎるとその細胞はもはや分裂できなくなってしまいます。幹細胞はテロメラーゼという酵素の働きにより、テロメアの長さを維持することができます。これが「何度でも分裂できる」という幹細胞の働きの仕組みとなっています。

下垂体前葉より分泌されライディッヒ細胞からのテストステロン分泌を促すホルモンを (　　　) という

FSH (卵胞刺激ホルモン)
LH (黄体形成ホルモン)

(解答) 黄体形成ホルモン (LH)
LH (黄体形成ホルモン) によりライディッヒ細胞からのテストステロン分泌が促進されます。

性腺刺激ホルモン (ゴナドトロピン) は、FSH (卵胞刺激ホルモン)、LH (黄体形成ホルモン) という名称より女性だけに作用しそうな印象を受けますが、ちゃんと男性に対する機能もあります。しっかり覚えておいてください。

FSHの男性に対する作用は (　　　) である

ライディッヒ細胞に作用し男性ホルモンの分泌を促進させる
セルトリ細胞に作用し精子形成を促進させる

(解答) セルトリ細胞に作用し精子形成を促進させる
FSH (卵胞刺激ホルモン) はセルトリ細胞に作用し精子形成を促進させます。

【女性の性腺】

卵胞からは (　　　) が分泌される

エストロゲン
プロゲステロン
卵胞刺激ホルモン
黄体形成ホルモン

(解答) エストロゲン
卵胞からはエストロゲン (卵胞ホルモン) が分泌されます。

黄体からは (　　　) が分泌される

エストロゲン
プロゲステロン
卵胞刺激ホルモン
黄体形成ホルモン

(解答) プロゲステロン
黄体からはプロゲステロンが分泌されます。

FSHやLHは性ホルモンに分類される

○
×

(解答) ×
FSHやLHは性腺刺激ホルモン (ゴナドトロピン) に分類されます。性ホルモンではありませんので注意。

FHSやLHはステロイドホルモンである

○
×

(解答) ×
FSHやLHは性ホルモンではないので、ステロイドホルモンではありません。
（ステロイドホルモン：性ホルモン・副腎皮質ホルモン）

ステロイドホルモンでもアミン類でもないホルモンは全てペプチドホルモンです。よってFSHとLHはペプチドホルモンです。

【妊娠に関連するホルモン】

妊娠の維持に特に重要なホルモンは (　　　) である

エストロゲン
プロゲステロン
プロラクチン

(解答) プロゲステロン
妊娠の維持に特に重要なホルモンはプロゲステロンです。

※ 昔、私の友人が「妊娠のプロ」と覚えて、妊娠の維持に必要なホルモンはという問題で、プロラクチンと間違えてしまいました。同じプロでもプロゲステロンのほうです。間違えないでくださいね。

妊娠すると胎盤の絨毛膜から (　　　) が分泌され、黄体を維持させる

プロラクチン
hCG
オキシトシン

(解答) hCG（ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
妊娠すると胎盤の絨毛膜からhCG（ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が分泌されます。このhCGはLHと同様の作用を有するため、黄体が退化せず妊娠黄体として残り続けることができます。これによりプロゲステロン分泌が保たれ、妊娠が維持継続されます。

※ 妊娠検査薬はhCGを検出することにより、妊娠を判定します。

hCGの分泌は (妊娠　　期) に高い

妊娠初期
妊娠中期
妊娠後期

(解答) 妊娠初期
hCGの分泌は妊娠初期に最も高くなっています。これにより黄体が維持されます。

妊娠中期〜後期にかけてのエストロゲン・プロゲステロン分泌は主に (　　　) により行われる

卵巣
胎盤

(解答) 胎盤
妊娠中期〜後期になると、胎盤が直接エストロゲン・プロゲステロンを分泌できるようになります。この時期になると黄体の重要性は薄れてくるので、hCGの分泌も低下してきます。また、胎盤がエストロゲン・プロゲステロンを産生できるようになると内分泌環境的に妊娠が安定するので、「安定期」と呼ばれます。