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【一問一答】2.6.2 循環器系 – リンパ系の器官

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【一問一答】2.6.2 循環器系 – リンパ系の器官

【リンパ節】

リンパ節の門を通るのは (  リンパ管) である

輸入リンパ管
輸出リンパ管

(解答) 輸出リンパ管
リンパ節はリンパ管の合流部に多くみられるソラマメ型をした直径1~25mm程度の小体で、全体は被膜に包まれます。リンパ節表面からは多数の輸入リンパ管が入り、一部のくぼんだリンパ節の門からは輸出リンパ管が出ます。

リンパ節内部の細網組織からなる部位を (   ) という

リンパ洞
リンパ小節

(解答) リンパ洞
リンパ節内部の細網組織からなる部位をリンパ洞といいます。リンパ洞は濾過装置であり、網の目構造の線維の間にリンパ球やマクロファージなどの多数の免疫系細胞が待ちかまえていて、網の目にひっかかった異物を処理します。

リンパ節内部のリンパ球が集まる部位を (   ) という

リンパ洞
リンパ小節

(解答) リンパ小節
リンパ球が集まり塊となったものリンパ小節といいます。リンパ節は被膜の中に複数のリンパ小節をもっています。リンパ小節はリンパ節の中だけでなく、扁桃や虫垂、回腸にみられるパイエル板などにも存在しています。また小腸粘膜にはリンパ小節が単独で埋もれている孤立リンパ小節がみられます。
リンパ小節はリンパ球が働くためのユニットのようなもので、リンパ小節を内部にもつということは、第二次リンパ器官であることを示します。

リンパ小節の中央でBリンパ球の増殖の場となる部分を (   ) という

活性中心
胚中心
キラル中心

(解答) 胚中心
リンパ小節の中央でBリンパ球の増殖の場となる部分を胚中心といいます。ここには未熟なリンパ球が集まっていて、抗原刺激に応じてリンパ球を分裂・増生します。Bリンパ球はTリンパ球の指令を受け形質細胞となり、抗体を産生し体液中に放出して異物を駆除します。

抗体による免疫を (  性免疫) という

液性免疫
細胞性免疫

(解答) 液性免疫
B細胞は、ヘルパーT細胞の指令を受け、形質細胞に変化し、抗体を産生します。抗体は体液にのって広がっていくので、これを液性免疫といいます。

一方、ヘルパーT細胞の指令を受け、キラーT細胞やマクロファージが活性化して異物に対処する免疫を細胞性免疫といいます。

からだの各部で一定の領域から流出したリンパ管が必ず経由するリンパ節を (   リンパ節) という。

所属リンパ節
ウィルヒョウリンパ節
ローゼンミュラーリンパ節

(解答) 所属リンパ節

からだの各部で一定の領域から流出したリンパ管が必ず経由するリンパ節を所属リンパ節といいます。

  • 上肢からのリンパ腋窩リンパ節が所属リンパ節になります。
  • 下肢からのリンパ鼠径リンパ節が所属リンパ節になります。

【脾臓】

脾臓は (A.   の側胸部) で、(B. 第  肋骨) の下に位置する。

A. 右の側胸部 B. 第8肋骨
A. 左の側胸部 B. 第10肋骨

(解答) A. 左の側胸部 B. 第10肋骨
脾臓左の側胸部で、第10肋骨の下に位置します。

脾臓は (  腔) に存在する。

胸腔
腹腔

(解答) 腹腔
脾臓腹腔の左上部で胃の後方に存在します。左の側胸部、第10肋骨の下に位置することから、胸腔と勘違いすることがあるかもしれませんが、ドーム型に盛り上がる横隔膜の下なので腹腔です。間違えないようにしてください。

脾臓は (腹膜  臓器) である

腹膜後臓器
腹膜内臓器

(解答) 腹膜内臓器
脾臓は全面を腹膜におおわれる腹膜内臓器です。 腹膜と臓器の関係は、個別に覚えるのではなく一括で覚えるのが楽です。

  • 腹膜内臓器
    胃・空腸・回腸・横行結腸・S状結腸・脾臓・卵巣・卵管
  • 半腹膜内臓器
    膀胱・子宮・直腸、(上行結腸・下行結腸)
  • 腹膜後臓器
    十二指腸・膵臓・腎臓・副腎

 

脾臓の内部は (   と   ) に分けられる

皮質と髄質
赤脾髄と白脾髄

(解答) 赤脾髄と白脾髄
脾臓の内部は赤脾髄白脾髄に分けられます。

赤脾髄の働きは (   ) である

古い赤血球の破壊
抗体産生

(解答) 古い赤血球の破壊
赤脾髄は洞様毛細血管の脾洞と、細網組織の脾索からなります。血中を流れてきた細菌や異物、古くなった赤血球は細網組織の脾索で捉えられ処理されます。

白脾髄は (   ) でできている

リンパ小節
線維性結合組織

(解答) リンパ小節
白脾髄はリンパ球が集まってできたリンパ小節からできており、内部の胚中心では盛んにBリンパ球の増生が行われています。 よって、白脾髄の働きは「抗体産生」などがあげられます。

脾動脈は脾門より入って脾柱動脈に分岐した後、白脾髄を貫通する (A.  ) となり、赤脾髄に入って (B.    ) から (C.   ) となり脾索に開いている

A. 中心動脈 B. 筆毛動脈 C. 莢動脈
A. 莢動脈  B. 中心動脈 C. 筆毛動脈

(解答) A. 中心動脈 B. 筆毛動脈 C. 莢動脈
脾動脈は脾門より入って脾柱動脈に分岐した後、白脾髄を貫通する中心動脈となり、赤脾髄に入って筆毛動脈から莢動脈となり脾索に開いています。

脾索は細網組織であり、莢動脈からの血液は脾索を満たします。ここで細菌や異物、古い赤血球などは細網組織で処理されます。若い赤血球は膜が柔らかく、脾洞の隙間をくぐって血管内に戻り、ふたたび血液循環に戻っていきます。

胸腺は縦隔の(   ) に位置する

前部から上部
後部から上部
中部

(解答) 前部から上部
胸腺は胸骨のすぐ後ろ、縦隔の前部から上部に位置する左右1対の器官です。

胸腺は (   ) でよく発達している。

乳幼児
青年期
老年期

(解答) 乳幼児
胸腺乳幼児では良く発達していますが、思春期を過ぎると次第に退縮し、老人ではその大部分が脂肪組織に置き換わります。

胸腺は (第  次リンパ性器官) である

第一次リンパ性器官
第二次リンパ性器官

(解答) 第一次リンパ性器官
胸腺は全身のリンパ系組織に先駆けて発生する第一次リンパ性器官です。
第一次リンパ性器官:リンパ球の産生と成熟の場
・胸腺
・骨髄
第二次リンパ性器官:リンパ球が働く現場 (免疫応答の場)
・リンパ節
・脾臓
・扁桃
・パイエル板

胸腺は (  リンパ球) が成熟する場所である

Tリンパ球
Bリンパ球

(解答) Tリンパ球
胸腺Tリンパ球が成熟する場所です。
骨髄など造血器官で生まれたTリンパ球前駆細胞が胸腺に進入し、ここで成熟してTリンパ球となり、血管系を介して全身の各リンパ系器官に分配されます。

Tリンパ球は (  由来リンパ球) といわれる。

脾臓
胸腺
骨髄

(解答) 胸腺
Tリンパ球の頭文字Tは、胸腺の学名(Thymus)のTで、胸腺由来リンパ球と呼ばれます。

Bリンパ球は (  由来リンパ球) といわれる。

脾臓
胸腺
骨髄

(解答) 骨髄
Bリンパ球は、骨髄 (Bone marrow) から全身の各リンパ性器官に直接送られて、それら組織内のリンパ小節で成熟して作用し始めるので、骨髄由来リンパ球と呼ばれます。

咽頭の粘膜にできたリンパ小節の集団を (   ) という

扁桃
パイエル板

(解答) 扁桃
咽頭の粘膜にできたリンパ小節の集団を扁桃といいます。扁桃の粘膜は重層扁平上皮で、隆起する表面と、陰窩と呼ばれる凹みの部分があります。この陰窩の粘膜下に多数のリンパ小節が並んでいます。細菌や異物などの抗原刺激によりこれらのリンパ小節よりBリンパ球が増生し、抗体産生が促されます。

扁桃は (  種類) ある

2種類
3種類
4種類

(解答) 4種類
扁桃は咽頭扁桃耳管扁桃口蓋扁桃舌扁桃の4種類存在します。

咽頭扁桃、耳管扁桃、口蓋扁桃、舌扁桃は咽頭内腔を取り囲むように輪状に配列し、これを (     ) という。

ワルダイエルの咽頭輪
リンクのトライフォース

(解答) ワルダイエルの咽頭輪
咽頭扁桃、耳管扁桃、口蓋扁桃、舌扁桃は咽頭内腔を取り囲むように輪状に配列し、これをワルダイエルの咽頭輪といい、口や鼻から侵入しやすい細菌などに対応します。

咽頭扁桃は (対を   )

対をなす
対をなさない

(解答) 対をなさない
咽頭扁桃は咽頭円蓋の後壁にひとつあります。咽頭のいちばんてっぺんの部分より少し後ろの部分です。

咽頭扁桃が病的に肥大することをアデノイドといい、後鼻腔が狭くなり鼻呼吸が上手くできなくなり、口呼吸を良くするようになります。

耳管扁桃は (対を   )

対をなす
対をなさない

(解答) 対をなす
耳管扁桃は耳管咽頭口の後ろにあり、左右1対存在しています。

口蓋扁桃は (対を   )

対をなす
対をなさない

(解答) 対をなす
口蓋扁桃は口峡の側壁、口蓋舌弓と咽頭弓の間の扁桃窩というくぼみに左右1対存在しています。口を大きくあけて、鏡で中をみてみると、口の奥のアーチの脇に梅干しの種のようなものが2つ見えます。それが口蓋扁桃です。(扁桃とはアーモンドのこと)

舌扁桃は (舌  部) に存在する

舌体部
舌根部

(解答) 舌根部
舌扁桃舌根部に存在しています。

小腸の粘膜でリンパ小節が集まり2〜4cmの隆起となっている部位を (A.   リンパ小節)、別名 (B.    板)という

A. 孤立リンパ小節 B. ハバース層板
A. 集合リンパ小節 B. パイエル板

(解答) A. 集合リンパ小節 B. パイエル板
小腸の粘膜でリンパ小節が集まり2〜4cmの隆起となっている部位を集合リンパ小節、別名 パイエル板といいます。

パイエル板は (   ) にみられる

十二指腸
空腸
回腸

(解答) 回腸
パイエル板 (集合リンパ小節) は回腸にみられます。

孤立リンパ小節は (   ) にみられる

回腸のみ
小腸全域

(解答) 小腸全域
小腸粘膜に単独で存在する孤立リンパ小節は、小腸全域にみられます。

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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