問題演習
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【一問一答】2.3.2 循環器系 – 動脈系 (2) 腹大動脈〜総腸骨動脈・内腸骨動脈
【腹大動脈の枝】
腹大動脈の壁側枝として左右の ( ) が横隔膜に分布する
上横隔動脈
下横隔動脈
(解答) 下横隔動脈
大動脈裂孔を腹大動脈が貫通した直後に、壁側枝として左右1対の下横隔動脈が出て横隔膜を栄養します。
腹大動脈の壁側枝として4対の ( ) がでる
腰動脈
臍動脈
(解答) 腰動脈
腹大動脈の壁側枝として4対の腰動脈がでます。これは胸大動脈の肋間動脈に相当します。
腹大動脈の泌尿・生殖器に至る臓側枝は対をなす
○
×
(解答) ○
腹大動脈の泌尿・生殖器に至る臓側枝には、腎動脈と性腺動脈 (男性では精巣動脈、女性では卵巣動脈)があります。いずれも大動脈の側方から対をなして出ます。
腎動脈は (第 椎) の高さで大動脈の側方に1対でる
第10胸椎
第1腰椎
第4腰椎
(解答) 第1腰椎
腎動脈は、第1腰椎の高さで大動脈の側方に出る1対の太い動脈です。
( 腎動脈) は、下大静脈の深層をくぐって腎臓に達する
右腎動脈
左腎動脈
(解答) 右腎動脈
腹大動脈はほぼ正中を下行していますが、下大静脈は右側に寄っています。よって右腎動脈は腹大動脈のすぐ右側を走る下大静脈の深層をくぐって右の腎臓に達します。
精巣動脈や卵巣動脈は( 動脈) の枝である
腹大動脈
内腸骨動脈
内陰部動脈
(解答) 腹大動脈
精巣や卵巣は胎生期に腎臓のすぐ近くに発生し、胎児の成長とともに腹腔を下行していきます (精巣下降・卵巣下降) 。そのため、精巣動脈や卵巣動脈は腹大動脈の直接の枝となっています。
精巣動脈(女性では卵巣動脈)は、腎動脈の起始部よりやや下方の高さから分枝する1対の細い動脈で、腹腔の後壁を骨盤の高さまで下行します。精巣動脈は、側腹壁の下縁に開いた鼠径管を通る精索に包まれて精巣に達します。
卵巣動脈は、骨盤腔の側壁にできた卵巣提索の中を走って卵巣に到達します。
腹大動脈の主に消化器系に至る臓側枝には ( ・ ・ ・) の3枝がある
腹腔動脈・上腸間膜動脈・下腸間膜動脈
左胃動脈・脾動脈・総肝動脈
(解答) 腹腔動脈・上腸間膜動脈・下腸間膜動脈
腹大動脈の主に消化器系に分布する臓側枝には腹腔動脈・上腸間膜動脈・下腸間膜動脈の3枝があります。
腹大動脈の主に消化器系に分布する臓側枝は対をなさない
○
×
(解答) ○
腹腔動脈・上腸間膜動脈・下腸間膜動脈の3枝はいずれも無対性で、大動脈の前面から出ます。
腹腔動脈はすぐに ( ・ ・ ・) の3枝に分かれる
左胃動脈・脾動脈・総肝動脈
右胃動脈・胃十二指腸動脈・固有肝動脈
(解答) 左胃動脈・脾動脈・総肝動脈
腹腔動脈は腹大動脈の消化器系に至る臓側枝の3枝の中で最初に出る動脈で、横隔膜のすぐ下で起始して、すぐに左胃動脈・脾動脈・総肝動脈の3枝に分かれます。腹腔動脈は胃・十二指腸・脾臓・肝臓・胆嚢・膵臓を中心とした上腹部の臓器を養います。
上腸間膜動脈と下腸間膜動脈に関しては枝の名前ではなく、分布域(横行結腸が境)を覚えておけばほぼ大丈夫ですが、腹腔動脈に関しては3つの枝の名前まで確実に覚えておいてください。
上腸間膜動脈は腹腔動脈のすぐ下から起こり、膵臓や小腸全域から大腸の ( 結腸) まで分布する
上行結腸
横行結腸
下行結腸
(解答) 横行結腸
上腸間膜動脈は、膵臓・小腸全域から大腸の前半部 (横行結腸) まで分布します。
下行結腸から直腸にかけての大腸後半部は ( 動脈) により栄養される
腹腔動脈
上腸間膜動脈
下腸間膜動脈
(解答) 下腸間膜動脈
下腸間膜動脈は上腸間膜動脈よりもさらに下方から出て、大腸後半部(下行結腸から直腸)に分布します。
腹大動脈の下端は (A. 第 腰椎) の高さで、左右1対の (B. 動脈) とその間の正中仙骨動脈に分岐する
A. 第3腰椎 B. 腸腰動脈
A. 第4腰椎 B. 総腸骨動脈
A. 第5腰椎 B. 大腿動脈
(解答) A. 第4腰椎 B. 総腸骨動脈
腹大動脈の下端は第4腰椎の高さで、左右1対の総腸骨動脈とその間の正中仙骨動脈に分岐します。
【総腸骨動脈・内腸骨動脈とその枝】
総腸骨動脈は内腸骨動脈と深腸骨回旋動脈に分かれる
○
×
(解答) ×
総腸骨動脈は内腸骨動脈と外腸骨動脈に分かれます。内腸骨動脈は主に骨盤内臓・骨盤壁・下肢の近位部への枝を出します。外腸骨動脈は下腹壁動脈を分枝した後、鼠径靱帯の下(血管裂孔)を通ってそのまま大腿動脈に移行し、下肢に至ります。
臍動脈は胎児循環で利用される血管で、( 動脈) から分かれて臍を通って臍帯から胎盤へと胎児の血液を運ぶ
内腸骨動脈
外腸骨動脈
(解答) 内腸骨動脈
臍動脈は胎児循環で利用される血管で、内腸骨動脈から分かれて臍を通って臍帯から胎盤へと胎児の血液を運びます。
出生後、臍動脈の大部分は臍動脈索に変化するが、その近位部は ( 動脈) として残存する
上膀胱動脈
下膀胱動脈
内陰部動脈
(解答) 上膀胱動脈
出生後、臍動脈の大部分は臍動脈索に変化するが、その近位部は上膀胱動脈として残存します。
直腸に分布する枝で内腸骨動脈から直接分岐するのは ( 直腸動脈) である
上直腸動脈
中直腸動脈
下直腸動脈
(解答) 中直腸動脈
直腸に分布する枝で内腸骨動脈から直接分岐するのは中直腸動脈です。
- 上直腸動脈:下腸間膜動脈の枝
- 中直腸動脈:内腸骨動脈の枝
- 下直腸動脈:内陰部動脈の枝
卵巣動脈は内腸骨動脈の枝である
○
×
(解答) ×
骨盤内臓器は主に内腸骨動脈により栄養を受けますが、例外として卵巣動脈は腹大動脈の直接の枝です。
腸腰筋など後腹壁を栄養する腸腰動脈は ( 腸骨動脈) の枝である
内腸骨動脈
外腸骨動脈
(解答) 内腸骨動脈
腸腰動脈は内腸骨動脈の壁側枝で、仙腸関節の前方を上行し、腸腰筋など後腹壁を栄養します。
内陰部動脈は ( 腸骨動脈) の枝である
内腸骨動脈
外腸骨動脈
(解答) 内腸骨動脈
内陰部動脈は内腸骨動脈の壁側枝で、直腸下部(肛門)と外部生殖器(尿生殖の外口)を栄養します。
内陰部動脈は (A. 孔)より骨盤の後面に出た後、(B. 孔)を通って骨盤底に至る。
A. 大坐骨孔 B. 小坐骨孔
A. 小坐骨孔 B. 大坐骨孔
(解答) A. 大坐骨孔 B. 小坐骨孔
内陰部動脈は、大坐骨孔(梨状筋下孔)を出て骨盤の後面に出た後、直ちに小坐骨孔を通って骨盤底に至ります。
閉鎖動脈は ( 腸骨動脈) の枝である。
内腸骨動脈
外腸骨動脈
(解答) 内腸骨動脈
閉鎖動脈は、内腸骨動脈の下肢に向かう枝として分岐し、閉鎖神経とともに骨盤内の側壁を走り、閉鎖孔(閉鎖管)を通って大腿内側に至ります。閉鎖孔を通過後、寛骨臼切痕に向かって、大腿骨頭靱帯に沿う大腿骨頭の動脈を出すほか、内転筋群に分布する筋枝を出します。
殿部を栄養する上殿動脈、下殿動脈は ( 腸骨動脈) の枝である。
内腸骨動脈
外腸骨動脈
(解答) 内腸骨動脈
殿部を栄養する上殿動脈、下殿動脈は内腸骨動脈の枝です。
上殿動脈は梨状筋上孔、下殿動脈は梨状筋下孔をそれぞれ出て、外寛骨筋群に分布します。
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- 【一問一答】2. 循環器系
- 2.1.1 循環器系 – 循環の概要:体循環と肺循環
- 2.1.2 循環器系 – 血管の構造
- 2.2.1 循環器系 – 心臓の位置・心膜・心臓の壁
- 2.2.2 循環器系 – 心房と心室・弁膜
- 2.2.3 循環器系 – 刺激伝導系・心臓の血管
- 2.3.1 循環器系 – 動脈系 (1) 肺循環、上行大動脈〜胸大動脈
- 2.3.2 循環器系 – 動脈系 (2) 腹大動脈〜総腸骨動脈・内腸骨動脈
- 2.4.1 循環器系 – 静脈系 (1) 肺循環の静脈系、上大静脈に注ぐ枝
- 2.4.2 循環器系 – 静脈系 (2) 下大静脈、門脈系、骨盤内臓の静脈
- 2.5 循環器系 – 胎児循環
- 2.6.1 循環器系 – リンパ系の全体像、リンパ管の走行
- 2.6.2 循環器系 – リンパ系の器官
- 2.7 循環器系 – 上肢の脈管
- 2.8 循環器系 – 下肢の脈管
- 2.9.1 循環器系 – 頭頸部の脈管 (1) 動脈
- 2.9.2 循環器系 – 頭頸部の脈管 (2) 静脈・リンパ
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