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脛骨神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題32)

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脛骨神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題32) I got %%score%% of %%total%% right

脛骨神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題32)

1 × 伏在神経
伏在神経は大腿神経の枝で、下腿内側より足背内側縁の皮膚感覚を担う。(p.292 腰神経叢 – 大腿神経)

2 × 深腓骨神経
深腓骨神経は総腓骨神経の枝で下腿の伸筋群(長指伸筋・長母指伸筋・前脛骨筋)に筋枝を出す。(p.294 坐骨神経 – 総腓骨神経)

3 ○ 外側足底神経
脛骨神経の枝。脛骨神経は足根管を通過し内側・外側足底神経に分かれて終わる。(p.294 坐骨神経 – 脛骨神経)

4 × 内側足背皮神経
浅腓骨神経の枝。 浅腓骨神経は腓骨筋群(長腓骨筋・短腓骨筋)に筋枝を出したのち、内側足背皮神経と中間足背皮神経になる。(p.294 坐骨神経 – 総腓骨神経)


坐骨神経(L4~S3)(p.293 坐骨神経)

L4~S3に由来する人体で最大の神経である。しかし、その実体は神経叢で別々に始まる2本の神経、総腓骨神経(L4~S2) と脛骨神経(L4~S3) が同一の結合組織に包まれて、外見上、太い神経になったものである。梨状筋下孔を出たのち坐骨結節と大転子の中間付近を通って大腿後面に達するまでは両神経が付着し合った太い神経のままである。膝窩の上方で総腓骨神経と脛骨神経が分かれて、さらに下腿と足に分布する。
i) 総腓骨神経:大腿後面では脛骨神経の外側に位置し、大腿二頭筋長頭の深層を下行しながら大腿二頭筋短頭に枝を与える。その後、膝窩の上方で脛骨神経と分離して大腿二頭筋の停止腱に沿って腓骨頭の下方(腓骨頸)に達する。
この神経は外側から腓骨頸を回り込んで下腿に入る際に、次の2枝に分かれる。すなわち、下腿外側の腓骨筋群に分布する浅腓骨神経と、下腿前面の伸筋群に向かう深腓骨神経である。浅腓骨神経は長・短腓骨筋に枝を出した後、下腿の遠位部で皮神経となって皮下に出て、内側および中間足背皮神経として足背に分布する。深腓骨神経は長腓骨筋の起始の深層を素通りして伸筋群に達し、長指屈筋と前脛骨筋の間を下行しながら長指伸筋・長母指伸筋・前脛骨筋に枝を出す。さらに、長母指伸筋腱および前脛骨動脈などとともに伸筋支帯の深層をくぐって足背に達し、短母指伸筋および、短指伸筋への枝を出す。その後、細い皮神経となって母指と第2指の間(下駄の鼻緒が食い込む位置)の皮膚に分布して感覚を担う。
ii) 脛骨神経:大腿後面では総腓骨神経の内側に位置し、大腿二頭筋長頭の深層を下行しながら、半腱・半膜様筋および大腿二頭筋長頭に枝を送って支配する。その後、総腓骨神経と分離して膝窩動静脈とともに膝窩中央を垂直に下行し、下腿後面に至る。
膝窩では下腿三頭筋・膝窩筋・足底筋に枝を送るほか、内側腓腹皮神経を出す。内側腓腹皮神経は、総腓骨神経の枝と合流したあと腓腹神経となり、下腿の遠位部・踵部・足背の外側部の皮膚感覚を担う。脛骨神経の本幹はヒラメ筋腱弓の深層をくぐって、ヒラメ筋と下腿深層の屈筋群(長指・長母指屈筋および後脛骨筋)の間を通り、これら下腿深層の屈筋に枝を出す。さらに、脛骨神経は足首まで下行して、長指屈筋・長母指屈筋・後脛骨筋・後脛骨動静脈とともに内果の後方を回って足底に向かう。
足底に入る直前、脛骨神経は内側・外側足底神経に分かれる。内側足底神経は、短指屈筋枝を出すほか、母指球に向かい、母指外転筋・短母指屈筋および第1虫様筋に枝を与える。そのほか残りは足底内側部の皮神経となる。外側足底神経は、足底を小指球筋に向かって進み、小指球筋および内側足底神経が支配しない中足筋・母指内転筋に次々に枝を出して支配する。そのほか足底外側部の皮枝として浅枝を分枝する。

坐骨神経の枝 (一覧)(p.293 坐骨神経)
  • 坐骨神経
    • 総腓骨神経
      • 浅腓骨神経
        • 内側足背皮神経
        • 中間足背皮神経
      • 深腓骨神経
    • 脛骨神経
      • 腓腹神経
      • 内側足底神経
      • 外側足底神経

※ この問題には詳細解説もあります。さらに理解を深めたい場合にどうぞ。

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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