消化管で弁があるのはどこか (2012年 あマ指 問題25)
1 × 噴門
噴門には括約筋や弁は特にみられない。胃から食道への逆流防止の仕組みとしては、
・食道下部の筋層が常に緊張している
・噴門では胃底との間に噴門切痕があり、胃が充満すると胃底側から噴門が押される
・胃の筋層の斜線維が噴門口を左側からU状に取り囲む
・腹腔は胸腔に比べて内圧が高く、食道下部は圧されて閉ざされている。
などの理由による。【解剖学講義 p.340 胃から食道への逆流防止装置】
2 × 幽門
幽門括約筋はあるが、弁ではない。と考える。
※ 第4回 あマ指国家試験 問題23 で、「胃の出口には幽門弁がある・・・○」という問題がでたことがある。この問題は他の選択肢があきらかに間違っているので、幽門括約筋が弁として働いていると考える。
3 × 十二指腸空腸曲
十二指腸は第2腰椎の左側で空腸に移行する。この移行部を十二指腸空腸曲という。(p.79 空腸と回腸)
十二指腸空腸曲から上方に向かって、平滑筋を含む結合組織線維束が出て、横隔膜の右脚に付く。この平滑筋束は十二指腸提筋 (トライツ靱帯) といわれ、十二指腸空腸曲を固定・支持する。トライツ靱帯は十二指腸と空腸の境として、外科手術に際して重要な目印となる。【解剖学講義 p.346 十二指腸上行部】
4 ○ 回盲口
回腸の末端は大腸の側壁に首を突っ込むように終わり、ここを回盲口という。回盲口では回腸の末端がヒダ状に大腸内腔に突出して回盲弁 (バウヒン弁) をつくり、大腸の内容が小腸へ逆流するのを防いでいる。 回盲口より下方を盲腸という。(p.82 盲腸)
次の問題
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