新生児の頭蓋において最後に閉鎖するのはどれか (2013年 鍼灸 問題16)
1 ○ 大泉門
冠状縫合、矢状縫合、前頭縫合が十字形に合する所で両側の前頭骨および両側の頭頂骨の間にできる最も大きい泉門。生後2年で閉鎖する。【分担解剖学 1 p.118 頭蓋泉門】【解剖学講義 p.477 頭蓋の外面】
2 × 小泉門
ラムダ縫合と矢状縫合との合する所で両側の頭頂骨と後頭骨の間にできる泉門。生後3ヶ月で閉鎖する。【分担解剖学 1 p.118 頭蓋泉門】【解剖学講義 p.477 頭蓋の外面】
3 × 前側頭泉門
蝶形骨大翼の上、すなわち蝶頭頂縫合にあたる部分にできる泉門。生後6ヶ月~1年で閉鎖する。【分担解剖学 1 p.118 頭蓋泉門】【解剖学講義 p.477 頭蓋の外面】
4 × 後側頭泉門
側頭骨乳突部の上、すなわち頭頂乳突縫合にあたる部分にできる泉門。生後1年~1年半で閉鎖する。【分担解剖学 1 p.118 頭蓋泉門】【解剖学講義 p.477 頭蓋の外面】
頭蓋冠を作る骨はいずれも扁平骨に属し、胎生時に膜内骨化によって発生する。膜内骨化では、各骨の中央から骨化が始まり周辺に向かって広がる。これらの骨は出生時にはまだ骨化が完全ではなく、周縁部は骨化せずに線維性結合組織のまま残る。3つ以上の骨が会合する部分では、広い結合組織の膜性部が残り、泉門を形成する。
大泉門の触察は、新生児の発育状態や頭蓋内圧の変化を知る指標となる。一般に小泉門は生後約3ヶ月、大泉門はおよそ2歳で閉じるといわれている。また出生時に胎児の頭が狭い産道を通るときには、泉門の部分で頭蓋冠の扁平な骨が移動し、屋根瓦のように重なりあって、頭全体を産道の形に合わせる。(p.199 頭蓋冠)
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