舌の前の味覚をつかさどるのはどれか (2013年 あマ指 問題31)
1 三叉神経:舌前2/3の味覚を除く感覚
三叉神経節から下方へ伸びる下顎神経は、すぐに卵円孔を通って側頭下窩に出て多数の枝に分かれる。各咀嚼筋と鼓膜張筋への筋枝は比較的短い。舌神経は途中で鼓索神経と合流したのち外側下方から舌に進入し、舌前2/3の味覚以外の感覚を伝える。(p.310 脳神経)
2 顔面神経:舌前2/3の味覚
舌の前方2/3の粘膜上皮に分布する味細胞で感受された味覚は舌神経より、顔面神経の枝である鼓索神経により伝えられて孤束核に入力する。この味覚線維の細胞体は膝神経節の中にある。(p.310 脳神経)
3 舌咽神経:舌後1/3の味覚と味覚以外の感覚
舌後1/3の味覚と味覚以外の感覚は舌咽神経により伝えられる。(p.310 脳神経)
4 迷走神経:咽喉頭部(喉頭蓋など)の味覚と味覚以外の感覚
喉頭蓋にも味細胞は分布しており、迷走神経の枝である上喉頭神経により伝えられる。(教科書非記載)【標準生理学 p.297 舌の神経支配】
舌の前2/3の味覚を伝えるのは顔面神経の枝である鼓索神経で、この感覚線維の細胞体は膝神経節にある。鼓索神経は味覚を伝える感覚線維と、顎下腺・舌下腺を支配する副交感線維よりなる。(p.313 顔面神経)
味覚 | 味覚以外の感覚 | |
---|---|---|
舌前2/3 | 顔面神経 | 三叉神経 |
舌後1/3 | 舌咽神経 | 舌咽神経 |
味覚伝導路
舌の味蕾で受容された味覚刺激は顔面神経・舌咽神経によって延髄の孤束核に伝えられ、視床をへて大脳皮質の味覚野に終わる。味覚野は中心後回の下部にあるといわれる。(p.133 上行性伝導路)
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