中枢神経と受容器・効果器との間で、2個のニューロンから構成されるのはどれか (2013年 あマ指 問題29)
※ 脊髄神経支配領域で考える。(頭頸部の運動・感覚は脳神経支配領域)
1 × 体性運動
脊髄前角 → 骨格筋 (中枢神経から骨格筋まで1個のニューロン)
2 × 体性感覚
温痛覚・粗大な触圧覚 → 脊髄神経節 → 脊髄後角で2次ニューロンに接続 (末梢感覚受容器から中枢神経に入力するまで1個のニューロン)
識別性触圧覚・深部感覚 → 脊髄神経節 → 脊髄後索を上行 → 延髄後索核で2次ニューロンに接続 (末梢感覚受容器から中枢神経に入力するまで1個のニューロン)
3 ○ 内臓運動
胸腰髄の側角(交感神経節前線維)・迷走神経、仙髄側角(副交感神経節前線維) → 自律神経節 → 自律神経 節後線維 → 内臓 (中枢神経から末梢の効果器まで節前線維と節後線維の2個のニューロン)
4 × 内臓感覚
内臓の感覚受容器 → 内臓求心性神経 → 脊髄中間質 (末梢感覚受容器から中枢神経に入力するまで1個のニューロン)
自律神経系は交感神経系と副交感神経系に大別される。自律神経は中枢を出ると目的臓器に達するまでに必ず一度ニューロンを交代する。交代のために神経細胞が集まっているところを自律神経節という。中枢にある神経細胞を節前ニューロン、それから出る線維が節前線維、途中の神経節にある神経細胞を節後ニューロン、神経節細胞から末梢臓器に至る線維を節後線維という。(p.144 自律神経系)
よって、自律神経系 (交感神経・副交感神経) を選べば良い。よって内臓運動が正解となる。
※ 解剖学では一般臓性遠心性 (GVE) のみを「自律神経」として扱うことが多く、教科書の自律神経系 (p.144)にも、内臓求心性神経のことは記述がない。一方、生理学では自律神経も遠心性と求心性に分け、遠心性はいわゆる「交感神経・副交感神経」、求心性は「内臓求心性神経」がそれにあたる。
次の問題
[kanren postid=“1881”]
- 2013年 第21回 あん摩マッサージ指圧師 国家試験問題一覧
- 細胞間の情報交換に関与するのはどれか (2013年 あマ指 問題16)
- 上皮組織を構成する細胞はどれか (2013年 あマ指 問題17)
- 鼠径靱帯が付着するのはどれか (2013年 あマ指 問題18)
- 手根骨と足根骨の両方にみられる骨の名称はどれか (2013年 あマ指 問題19)
- 小転子に停止するのはどれか (2013年 あマ指 問題20)
- 足関節にある靱帯はどれか (2013年 あマ指 問題21)
- 脊柱起立筋に含まれるのはどれか (2013年 あマ指 問題22))
- 手の第2指の指背腱膜に停止するのはどれか (2013年 あマ指 問題23)
- 下肢の上伸筋支帯の下を腱が通るのはどれか (2013年 あマ指 問題24)
- 消化管でパイエル板がみられるのはどれか (2013年 あマ指 問題25)
- プロゲステロンを分泌するのはどれか (2013年 あマ指 問題26)
- 頭頸部の動脈で大後頭孔を通るのはどれか (2013年 あマ指 問題27)
- 下行大動脈の前を通るのはどれか (2013年 あマ指 問題28)
- 中枢神経と受容器・効果器との間で、2個のニューロンから構成されるのはどれか (2013年 あマ指 問題29)
- 内包に分布する動脈はどれか (2013年 あマ指 問題30)
- 舌の前の味覚をつかさどるのはどれか (2013年 あマ指 問題31)
- 副交感神経の神経節で舌下腺への経路になっているのはどれか (2013年 あマ指 問題32)
- 視覚器について正しい記述はどれか (2013年 あマ指 問題33)
コメント