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下肢の筋で大腿骨に付着するのはどれか (2013年 鍼灸 問題21)

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下肢の筋で大腿骨に付着するのはどれか (2013年 鍼灸 問題21) I got %%score%% of %%total%% right

下肢の筋で大腿骨に付着するのはどれか (2013年 鍼灸 問題21)

1 × 大腿直筋
下前腸骨棘 → 膝蓋靱帯をへて脛骨粗面;大腿神経;股関節の屈曲・膝関節の進展(p.269 表10–26 大腿前面の筋 (伸筋群))
大腿直筋は大腿四頭筋のうち唯一のに関節筋で、下前腸骨棘より起始して、4頭合して強い腱をつくり、膝蓋骨をつつみ膝蓋靱帯となって脛骨粗面につく。膝関節をのばす作用がある。大腿神経をうける。

2 ◯ 内閉鎖筋
閉鎖膜の内面 → 転子窩 (大腿骨);仙骨神経叢;股関節の外旋(p.266 表10–25 外寛骨筋)
内閉鎖筋は骨盤側壁内面の閉鎖孔の周囲から起こり、後方に向かい小坐骨孔を通り、前外方に向かい大腿骨転子窩につく。大腿を外方にまわす。仙骨神経叢の枝をうける。

3 × 薄筋
恥骨下枝 → 脛骨粗面の内側 (鵞足);閉鎖神経;股関節の内転・膝関節の屈曲,内旋(p.272 表10–27 大腿内面の筋 (内転筋群))
薄筋は恥骨結合の外側から起こり、大腿内側を下り、脛骨上端内側面につく。下腿をまげかつ内旋する。膝をのばしたときは大腿を内転する。閉鎖神経の枝をうける。

4 × 縫工筋
上前腸骨棘 → 脛骨粗面の内側 (鵞足);大腿神経;股関節の屈曲,外転,外旋・膝関節の屈曲,内旋(p.269 表10–26 大腿前面の筋 (伸筋群))
縫工筋は上前腸骨棘より起こり大腿前面を外側より斜め内下方に走り、大腿骨内側上顆の後ろをまわり脛骨粗面の内側につく。大腿を上げ、下腿をまげる。大腿神経が支配する。


大腿骨は人体で最も大きな長骨で、その長さは身長に比例する。上端には球状の大腿骨頭があり、寛骨臼にはまって股関節をなす。大腿骨頭からは外側下方に傾いた大腿骨頸が続く。さらに、大腿骨は大腿骨頸と大腿骨体の移行部で角度をなして曲がる。これを頸体角という。
> 大腿骨頸の基部の外側上方には大転子、内側下方には小転子という隆起がある。大転子の内側面は深くくぼみ、転子窩という。大転子には外寛骨筋が集中し、小転子には寛骨内面からの筋がつく。
大腿骨前面では、大転子と小転子の間に転子間線という粗な線が斜走する。これは股関節を補強する靱帯の付着痕である。一方、大腿骨後面で大転子と小転子の間に転子間稜がある。転子間稜の下方には、大殿筋がつく殿筋粗面がある。
骨幹は大腿骨体といわれ、円柱状で前方に軽く弯曲する。前面は平滑だが、後面には粗線という縦に走る線状の隆起がある。粗線をよく観察すると、上方と下方で互いに分離する2本の稜線から構成されることがわかる。これが粗線の内側唇外側唇である。粗線は直立二足歩行に必要な筋の付着によってできたもので、内側唇に大腿四頭筋の内側縁や内転筋群がつき、外側唇には大腿四頭筋の外側縁や大腿二頭筋の短頭が付着する。
大腿骨の下端は次第に横幅が広がり、2つ並んだ楕円形の隆起である内側顆外側顆になって脛骨の上面と関節する(膝関節)。内側顆と外側顆の後面では、両顆の間が大きくくぼんで顆間窩をつくる。内側顆と外側顆の前面には、膝蓋骨と関節する滑面がある(膝蓋面)。また、内側顆と外側顆の側方には、内側上顆外側上顆が出る。両上顆には、膝関節の側副靱帯のほか下腿の筋が付着する。(p.190 大腿骨)

大腿骨 femur
  • 人体中、最大の長管骨。
  • 上端 (近位端) 、下端 (遠位端) 、大腿骨体の3部を分ける:
    1. 上端 superior end (近位端 proximal end) :
      • 大腿骨頭 head of femur:寛骨臼に向かう関節頭 (股関節)。大腿骨頭の長軸は内上方に向かうが、大腿骨幹と 120–130度の角度をなす (傾斜角あるいは頸体角)。大腿骨頭には大腿骨頭窩 fovea capitis femorisという窪みがあり、ここに大腿骨頭靱帯が付着する。
      • 大腿骨頸 neck of femur:大腿骨頭の下方の細い部分。
      • 大転子 greater trochanter:大腿骨頸の外上方にある大きな隆起。中殿筋、小殿筋、梨状筋の停止。
      • 小転子 lesser trochanter:大腿骨頸の内下後方にある隆起。腸腰筋の停止。
      • 転子間稜 intertrochanteric crest:大腿骨の後面にある隆線。大転子と小転子を結ぶ。大腿方形筋の停止。
      • 転子窩 trochanteric fossa:大転子の内側面の凹み。内閉鎖筋、外閉鎖筋、上双子筋、下双子筋の停止。
      • 転子間線 intertrochanteric line:大腿骨の前面にある隆線。大転子と小転子を結ぶ。腸骨大腿靱帯の付着。
      • 恥骨筋線 pectineal line:大腿骨の後面にある線。小転子の下方に続く。恥骨筋の停止。
    2. 大腿骨幹 shaft (or body) of femur:
      • 粗線 linea aspera:大腿骨後面を上下に走る線。2条ある。
        • 内側唇 medial lip:大内転筋、短内転筋、長内転筋の停止。内側広筋の起始。
        • 外側唇 lateral lip:大腿二頭筋短頭の起始。外側広筋の起始。
      • 殿筋粗面 gluteal tuberosity:粗線の外側唇の上方の延長で大転子に至る。大殿筋の停止。
      • 膝窩面 popliteal surface:粗線の内側唇は下方で内側上顆に、外側唇は外側上顆に至る。この両唇の間の三角形の部分。膝蓋底膝蓋底
    3. 下端 inferior end (遠位端 disal end) :
      • 内側顆 medial condyle:内方の大きな塊。
      • 外側顆 lateral condyle:外方の大きな塊。
      • 顆間窩 intercondylar fossa:内側顆と外側顆の間のくぼみ。後方にある。
      • 膝蓋面 patellar surface:大腿骨下端の前面にある関節面で、膝蓋骨と対向する。
      • 内側上顆 medial epicondyle
      • 外側上顆 lateral epicondyle
      • 内転筋結節 adductor tubercle (or tubercle for adductor magnus m.):内側上顆の上方で内側唇の下端

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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