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上皮組織を構成する細胞はどれか (2013年 あマ指 問題17)

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上皮組織を構成する細胞はどれか (2013年 あマ指 問題17)

1 × 線維芽細胞:結合組織
線維細胞は線維性結合組織の中では最も多数を占め、細長い紡錘形または数本の突起を出した星形を呈し、膠原線維の走行に沿って伸びている。この細胞は活動状態にあり、積極的に増殖し膠原線維をつくっているときは線維芽細胞と呼ばれる。外傷などで組織が破壊されて欠損が生じると、線維細胞は線維芽細胞となり増殖を始め、欠損部を膠原線維で埋める。傷口から盛り上がってくる肉芽組織は毛細血管に富み赤く見えるが、次第に線維がつくられ増えていくと線維芽細胞は増殖を止め、傷は線維の白い塊(瘢痕)となって治癒する。(p.13 線維性結合組織)

2 × 脂肪細胞:結合組織
疎性結合組織には、しばしば脂肪細胞が含まれる。脂肪細胞の細胞質は大量の中性脂肪で占められる。その脂肪は、顕微鏡標本ではアルコール処理により溶けてしまうので、細胞だけが指輪形に残る。脂肪細胞が特に多く集まって集団をつくると脂肪組織と呼ばれる。皮下脂肪は皮膚に柔軟性を与えるとともに、熱の放散を防ぐ。(p.13 線維性結合組織)

3 × 神経細胞:神経組織
神経細胞はニューロンとも呼ばれ、細胞体とそれから伸びる突起よりなる。突起には、細胞体から四方に伸び出て木の枝を思わせるように分校を繰り返す樹状突起と、細胞体から通常1本で枝分かれが少なく長く伸びる軸索の2種類が区別される。軸索は興奮を遠くへ伝導し、その終末は別の神経細胞の樹状突起あるいは筋細胞などとシナプスを形成して興奮を伝える。(p.24 神経細胞)

4 ○ 腺細胞:上皮組織
上皮細胞が分泌物をつくって細胞外に分泌する働きを持つときに、その細胞を腺細胞といい、それらが集まって腺上皮がつくられる。
上皮細胞列の中に腺細胞が単独で散在しているときは単細胞腺と呼ばれる。腸上皮や気管上皮に見られる杯細胞はその例である。
多くの腺細胞が集まって分泌を行うのが多細胞腺である。多細胞腺では役割の分担が行われ、腺細胞が集まる分泌部(終末部)とつくられた分泌物を上皮の表面まで運ぶ管状の導管に分かれる。唾液腺や膵臓、乳腺など、その多くは多細胞腺である。(p.12 腺上皮)


組織には上皮組織、結合組織 (支持組織)、筋組織、神経組織の4種がある。

  • 上皮組織:被蓋上皮、感覚上皮、吸収上皮、 分泌上皮
  • 結合組織:線維性結合組織、軟骨組織、骨組織、 血液とリンパ
  • 筋組織 :平滑筋、骨格筋、心筋
  • 神経組織:神経細胞、神経膠細胞(グリア細胞)

上皮組織と結合組織の違いについてしっかりと理解しよう。
組織では、細胞のほかに、細胞の間を埋める物質、すなわち細胞間質(細胞間基質)がある。 すなわち、組織は細胞と細胞間質ととでできる。 細胞と細胞間質との量的比は組織の種類によって異なる。

  • 上皮組織(p.10 上皮組織)
    体表や器官の表面、管腔などの表面をおおう。 細胞同士が密接して並ぶ
    = 細胞間基質が少ない。
  • 結合組織(支持組織)(p.13 結合組織)
    器官 , 組織、細胞の隙間を埋め、結合する
    = 細胞間基質が多い。細胞はまばら

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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