ディッセ腔にみられるのはどれか (2013年 鍼灸 問題23)
1 × クッパ一星細胞
洞様毛細血管の内壁に存在。活発な食作用を持つマクロファージ系の細胞。(p.85 ディッセ腔)
2 ◯ ビタミンA貯蔵細胞
ディッセ腔にはビタミンA貯蔵細胞 (脂肪摂取細胞, 伊東細胞) が見られる。(p.85 ディッセ腔)
3 × 赤血球
血管内(洞様毛細血管内など) に見られる。
洞様毛細血管の壁にはたくさんの孔が開いていて、血漿成分は自由にディッセ腔に入ることができるが、赤血球などの細胞成分は洞様毛細血管の外に出ることはできない。(p.85 ディッセ腔)
4 × 胆汁
肝臓で作られた胆汁は肝細胞と肝細胞の間隙がつながってできた毛細胆管に分泌され、肝細胞索に沿って小葉間に導かれ、小葉間胆管に注ぐ。(p.84 肝小葉)
肝細胞索の間を走る洞様毛細血管の壁には活発な食作用を持つ大食細胞があり、クッパー星細胞と呼ばれる。肝細胞索と洞様毛細血管の間が広く開いており、ディッセ腔という。洞様毛細血管の壁にはたくさんの孔が開いていて、血漿成分は自由にディッセ腔に入ることができる。そのため肝細胞は血漿に浸かっているような状態にある。ディッセ腔にはビタミンA貯蔵細胞がみられる。(p.85 ディッセ腔)
ドイツ人の Kupffer(1829 ~ 1902)が塩化金と塩酸で処理して黒く染まる星形の細胞を発見しクッパー星細胞と命名した。だがこの細胞は血管周囲隙に存在するものとされ、今日のビタミン A 貯蔵細胞に相当する。 その後、Kupffer は血管内皮に墨汁粒子を取り込む細胞の存在をみて、これを上記の細胞と同一のものとして記載してしまった。従って Kupffer が報告した星細胞には二種類の細胞が含まれることになる。今日では、クッパー細胞と言えば、血管壁にあり貪食能力のあるマクロファージ系の細胞を指す。教科書の記載では「クッパー星細胞」とあるが、混乱をさけるために「クッパー細胞」と呼ぶことにする。また、「ビタミン A 貯蔵細胞」は「脂肪摂取細胞」または「伊東細胞」呼ばれることが多い。
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